こんにちは。中瀬一菜です。
うつ病で休職し始めてかなり経つのですが、ちょっとここいらで毎日映画を見るという習慣を追加してはどうかということで、視聴した映画の感想をまとめていこうと思います。まずは3日続くかなぁ…
※ふんわりとしたネタバレを含みます。
1 今日見た映画のご紹介
今回視聴したのはこちら。映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』です。
この前上映されたアニメ版ではないですよ、1995年に公開された岩井俊二監督の作品の方です。アニメ版はコレが原作ってことです。アニメ版も布教の意味を込めてペタッとしておきますね。
米津さんの曲いいよね~~~
2 感想…それは言葉では言い表せないもの…
お話は、小学生(たぶん)の一日です。夏休み期間中の登校日に学校へ行く主人公。片思いをしている女の子への告白する権利?を巡って、友人と水泳で競争することに。ここの勝敗で物語の行く末が大きく変わってしまう…
ちなみに、打ち上げ花火の件は、主人公含む男の子仲良し集団の間で、打ち上げ花火は正面から見たら丸いが、それは球体なのか平面なのかで議論が起こり、丁度その日に開催される花火大会で確認することになる…という感じでお話の中に組み込まれています。
この映画は…ぶっちゃけ、フィーリングで感じろ!感が強くて、哲学っぽいというか、こういう放り出す感じの儚さが邦画っぽいよな~~~って思います。
なので、真正面から物語を解釈しようと思うと、もう論文1本かけるんじゃないのかと思えるくらい…難解だと思います…少なくとも私は分からんかった…
物語自体の骨組みや流れはとても簡単です。
主人公が友人と行った水泳競争に負けた場合・買った場合のお話をそれぞれ描いています。ちょっと変わった構成ですが、というのもこの映画には元がありまして…
実は映画化の前に、ドラマで放送されていたようなのです。
そのドラマが、番組のストーリーテラー(タモリさんだったみたいですよ)が、お話の途中で分岐点を示し、主人公がどっちにするかによってエンディングが変わるというものだったようです。
映画は、ドラマのこの様式を踏襲しつつも、エンディングを両方見せるような形に成っているというわけですね。
まず、水泳競争に負けた場合。悲しい感じになります…映画の流れとしては、まずこちらからです。そこで主人公はちょっと色々と思うところがあり、水泳競争で買った場合は…ということでお話が次に続きます。
つぎに水泳競争に勝った場合ですが、片思いの女の子と急速に接近することになります。これはこれで危なっかしくって、子どもなのに大人っぽいのがアンバランスで、すごく引き付けられます。
…肝心の打ち上げ花火はどうなったって?
ぶっちゃけ、打ち上げ花火ってお話の中で必要か???と思うくらい存在感薄いんですよ…何かの比喩なのか???と全力で考えたけど…儚さの象徴?たった一晩の出来事であることの暗示?子供と大人の間の短い時間の隠喩?
水泳競争に勝つか負けるかでストーリーが異なるのですが、物語の中で唯一一貫して登場するのが打ち上げ花火で。統一性を持たせるとか、同じ日の出来事だとか、そういうのを強調する意味もあるのかな…?
視聴後は、邦画あるあるの「これって何が言いたいんや」感に襲われました。きっと、物語を読んで感動するものではないのでしょう多分。マジで結論も教訓も無いもん…
物語の雰囲気や空気感に触れて、その空間の中に自分が入ることに快感を覚える系の映画ではないかなと思います。映像や音楽との調和も楽しかったです。
同じ監督の映画で最近のモノだとこちらですね。
これもまた雰囲気を楽しむ系の映画です。
岩井監督の雰囲気がドはまりでしたら、こちらも是非に。黒木華さんの演技素晴らしいですよ。一番の盛り上がり箇所は、視覚的にもとても楽しめます。
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書いた人 中瀬一菜(なかせ・ひいな)
うつ病が原因で退職した元公務員。未婚・アラサー・障害者。
うつ病があっても自立した生活を送るために日々奮闘中。
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