小心者でも言いたいことがある。~公務員として働いていましたが、うつ病になりました。~

地方公務員として働くアラサー腐女子。典型的パターンでうつ病を発症してしまう。悩み藻掻きつつも幸せを掴みたい。日々の奮闘をまとめます。

うつ病治療は親の理解がないと絶対ムリ!【追記有】

こんにちは。中瀬一菜です。

両親にうつ病を理解してもらうまでのお話をしたいと思います。

若い(自負)女性患者にとって家族の理解はとても重要なのです…

  

 

1 ちょっと現実が受け入れられないよ!by親

過剰に反応したのは母でした。

アラサー(腐)女子といえど、一応嫁入り前の20代女。親からすれば、失神モノだと思います。騒いで当然です。

まず、受診したことに驚き、薬に驚き、家では病気の症状がない娘に驚き…

*ちょっと疲れがたまっている程度にしか見えなかったようです。母とはよく会話をしますが、異変には気づいていませんでした。

 

一通り騒いで、母が一番心配したのは、薬のことでした。

精神科の薬に関する一般的なイメージは、薬物中毒的な感じでしょう。娘がシャブ漬けにされてしまう!と何度も言っていました。

 

処方されたのは某抗うつ剤。薬局で薬に関する小冊子を貰っていたので、とりあえず読ませましたが、とても懐疑的でした。

そりゃそうです。薬作って売ってる側が発行している冊子なのですから、そちらに都合のいいことが書かれてあるんじゃないの!?と疑って当然です。

 

結局、母は最初に見てもらった精神科の病院に私と一緒に突撃。医者にガンガン質問攻めをし、最悪の空気の中、結局某抗うつ剤の処方は無しに。代わりに気持ち程度の精神安定剤的なものが出されました。

わたしは母を諫める元気もなく、どうぞご勝手に…と傍観するのが精いっぱいでした。

 

中途半端に飲んでいた薬が途絶えたため、若干の離脱症状とうつ病本来の症状で、さらにわたしは苦しむことになりました。そんな中ドクターショッピングを繰り返し、結局にっちもさっちもいかない状態に。

ここまでくると、さすがの母も、娘は何かがおかしいと理解したようです。

そして、ようやく父も事態の重大さを察して介入。(亭主関白というかなんというか…)

親戚も巻き込んで、良い病院はないか・休職させるべきか等相談していました。

 そして、両親は私を休職させることに納得し、今通院している病院で診断書を発行してもらう運びとなりました。

 

 

2 今度こそ医者と(まともに)対面!

現在通っている病院の初診の際に、医者からは、「若い女性の患者さんの場合、ご両親の理解がとても大切です」と聞かされました。

うちの母のように、過剰に反応して治療を中断させてしまうパターンが多いそうです。

というのも、薬を飲んで治療していると、どうしても眠たくなります。尋常じゃなく寝てしまうので、娘がおかしくなった!と勘違いしてしまうようです。

おかしくなった!ではなく、順調に治ってるな!なんですが…

 

ということで、初回診察時に、さっそく医者からご提案がありました。

医者「なので、次回はご両親に是非説明させてください。うつ病の治療は、通院・お薬・休養の3つが揃うことがとても大切なんです」

中瀬「分かりました…!(使命感)」

さっそく次回の通院の際に、嫌がる母を伴い、病院へ向かいました。

医者はハキハキと笑顔で対応してくれるので、母の第一印象は良かったようです。

そして、薬のこと、たくさん寝る必要があること等も話してくれたので、母は治療についても、医学的に理解ができたようです。

ひとまず、娘はうつ病で治療が必要なこと、薬による眠気の理解が得られました。

 

 

3 分かる、理解する、納得する

二回目の診察の際に、医者からキチンと説明を受けたはずの母ですが、結局、よく分からない持論を持ち出すようになりました。

分かる・理解する・納得するの3つがいかに異なるかがよくわかる事例ですね。

うつ病になった経緯を説明すると、お前がもっとこうすれば等と指摘する始末。

わたしからの伝聞だけで事情を分かった気になって、自らの経験則を振りかざします。

母は公務員ではないため、内情のすべてを理解できるはずがないのですが、ほぼ暴力的な持論を押し付けてきました。

これが面倒くさいうえに、腹が立つことこの上なく…!事情を話すだけでも辛いのに…!

 

このやりとりは何度も何度も行われました。

何度も同じように説明するのですが、母の持論はそのたびごとに異なり、わたしに同情し、会社や前任者を批判する時もあれば、逆にわたしを批判する時もありました。

おそらく、母はわたしから話を聞くたびに、事情について、少しずつ理解・納得を積み上げていたのだと思います。

母の中で結論らしい結論が出たのは、初診から約半年経ったつい最近のことです。

「前任者は確かに悪い。けど、そうならざるを得ないような仕事の方がもっと悪い」

と、母は言ってくれました。あとは、「お前は優等生すぎる!」とも…御尤もです。

 

病気に関して納得にまで至ると、今度は社会復帰はまだなのかといった圧力をかけてきましたが、それは医者の診察等を含めて慎重に判断することだと言っています。

結局、母の心配は尽きないのですが、ひとまず落ち着いた…と思っています多分。

 

ちなみに、父は母から話を聞いているようで、わたしと病気について話すことはありません。とてもツンデレなのです。

母もさることながら、父もとても心配してくれているらしいです。

 

 

4 親心、子知らず。

治療する本人は、意外とケロリとしていものです。

アッそうですか、デスヨネー、薬飲んどきまーす、眠い寝るぞー、的な感じです。

しかし、それを傍で見ている親は、異常に心配します。

第一に、精神病とその薬に関する誤ったネガティブなイメージ。

第二に、諸々分かっても、「自分の子供の事」と納得する悲しさ。

第三に、治療中なにもできないもどかしさからの焦り、そして圧力。

すべて想像なので過不足があると思いますが…おおむねこのような感じです。

 

治療に親の理解や納得は重要ではないでしょうか…

わたしは親の一喜一憂に影響を受けてしまい、精神的に揺れていました。客観的に考えれば、親の心配や圧力は大変有難いものなんですけどね。親の気持ちをしっかりと考えて受け止めることは、なかなかない良い機会でした。

病気をしたから気づけることもありますね、なんて綺麗事ですけど、そんなことを思ってしまいました。

どこの親もウチと同じではないでしょうが、一例として残しておきます。

 

 

追記

子どもの立場から親に対して思うところを綴りました。

ようやく病気に対して理解や納得が進んだわたしの親ですが、今度はどうやら自己否定に進んでいるようです。

…そりゃそうです。病気について思うところをわたしにぶつけていたけれど、それを止めたとなれば、病気についてのモヤモヤの行き先は無くて、親の心の中で渦巻くしかないのですから。

育て方が悪かったのか…

親の悪い性格(自負)が遺伝したからか…等

どうやら色々と考えているご様子。わたしとしては、別に親から悩んでると言われたわけでもなく、というか人様のメンタル面を見てあげられるような余裕はないので、そっとしていますが…

 

わたしは、わたしの親に何か問題があったとは思いません。

別に普通です。特筆すべきようなクソ生育歴はないです。ごくごく一般的な家庭環境だった。親だってごくごく一般的な普通な親だった。毒親でもないし、ネグレクト野郎でもないし、過干渉な親バカでもないし…もちろん精神的な病歴もない。

問題があるのは、わたしで、原因は職場その他諸々。それ以上でもそれ以下でもない。

 

というか、病気になった原因の話自体、キリがないです。うつ病という病気はとっても複雑な頭の中で起きている上にたくさんの要因が絡まり合って起きているもの。

いちいち小さな気になることを取上げて、これが原因なのかしら!?!?!?なんて、付き合ってられません。ああそうかもね、わたしが生まれてきたからだよね、なんて言い返したくなります。いつの話してんねん、そんなもん知らへんわ!とも。

 

うつ病を患う子どもとして願うのは、回復を願って傍にいてほしいこと。ただそれだけです。

大袈裟に支える!とかいらないです。今日の気分はどう?くらいでいいです。

そりゃ、子どもの将来…ちゃんと治るのか、仕事ができるのか、結婚できるのか…なんて考えだしたら、本人のわたしでもゾッとしますが…そんないつ来るかもわからない未来のことをわざわざ取上げて気をもむくらいなら、今のわたしと向き合ってほしい。そういうする必要のない心配は嬉しくないのです…というか、そんな心配されるような歳でもないですけどネ!!!

 

やはり、この病気の治療は難しい。そこそこ仲のいい家族ですらこうなのですから。

一方的に子ども目線でのお話だけでしたので、親目線?なお話も追加します。

 

 

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書いた人 中瀬一菜(なかせ・ひいな)
うつ病が原因で退職した元公務員。未婚・アラサー・障害者。
うつ病があっても自立した生活を送るために日々奮闘中。
Twitter  https://twitter.com/ebihuraiumeeee

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